HTMLにおいて「視覚的な Semantics」が「構造的な意味」より優先された結果、多くの混乱が生じた。視覚が正しいように見えれば構造がメチャクチャでも気にしないという状況を生み出してしまった
見出しレベルの適切なハンドリングは、完全に開発する側に委ねられている 「見出しレベルの自動ハンドリング」を実現すれば、ブラウザ側でアクセシブルな DOM 構造を担保できていいのでは...?
この間は HTML の標準が W3C の HTML5.x から WHATWG の Living Standard に変遷していった期間でもあり
この間は HTML の標準が W3C の HTML5.x から WHATWG の Living Standard に変遷していった期間でもあり
それに対して Steve Faulkner が 2015 年に Issue を立て、Living Standard の仕様から Outline Algorithm に関して誤解を招く記述を削除する PR を提出し、これが約 7 年間も議論されることになります。 WHATWG での議論は、仕様と矛盾した警告を載せるのではなく、アルゴリズム自体を消すか実装するかの問題になっており、これが議論を難航させる原因になったのだと思います。
じゃあその 7 年間、周りはただ待っていただけなのかというとそういうわけではない
HTML として ”課題” だったのは「Outline Algorithm が実装されないこと」だったのに、 結果として出た ”解決策” は「Outline Algorithm を利用した新規方法」
Anne の作った Heading Levels の Polyfill この Polyfill のアルゴリズムは非常にシンプルで、<h1> か <hgroup> の Sectioning Content をたどり、Sectioning にネストされる毎にレベルを加算して aria-level 属性に設定するというもの
この点で、Heading Level Concept は非常に筋の通った提案だった
とはいえ、Heading Level Concept によって、長年滞っていた Outline Algorithm の議論にメスが入り、これが Outline Algorithm の概念を廃止する PR につながりました。